目標を詳細に定義する

久しぶりにブログ書きます。
目標達成に関して役立ちそうな知見をちょいとばかり。

この記事を書くきっかけ

今年2018年の抱負、一応あるにはあるものの、ぼんやりしてて成就しそうにないなーと思ったので。改めて目標達成に向けての体制作りをしようと思い、書き連ねます。

この記事で言いたいこと

記事タイトルにあるように、「目標を詳細に定義すること」が目標達成上の重要行動であることです。
以下に理由を書きます。

背景

僕は高校時代から空手を始め、今も健康維持のため続けております。現在は全国大会クラスの選手を何人も輩出している道場にお世話になっております。その道場には月1ぐらいで、これまたド偉い空手の先生がご指導にいらっしゃいます。今回の記事は、この先生の指導方法から得られる知見です。

空手(伝統派空手)についてアレコレ

ここで空手ってどんなもの?という説明を。
僕が嗜んでいる空手は、バシバシ直接打撃アリのフルコンタクト空手ではなく、伝統的な技や技術を念頭に鍛錬する「伝統派空手」と呼ばれるものです。狭義では「寸止め空手」?
2020年オリンピックで採用されたのもこの伝統派空手です。

競技には2種類あります。
組手(くみて):テキトーに書くと所謂二人でバトルする形式。寸止め。所定位置に技が決まるとポイントが入り、勝敗を決する。
形(かた):仮想敵を想定し、決められた手順で技を繰り出す。どれだけ技が正確か、意味を理解した技を体現できてるかにより勝敗が決する。

この内、今回は形の話をベースに進めていきます。

技の正確さ、合理性

前述の通り、形は技の正確さや、意味を理解した技を体現しているかを競う競技です。

圧巻!空手少女、高野万優ちゃんの型 Mahiro Takano, Amazing Karate Girl

ここでちょっと物理のお話。
直立している相手に自分の突き(パンチ)や蹴りの威力を100%伝えるにはどの入射角が適切か?
f:id:minodriven:20180102112707j:plain
上図にもあるように、90度が正解ですね。赤矢印に示すような斜めの入射角では威力のベクトルが垂直方向に逃げてしまいます。実際突きの軌道も、基本的には90度(地面と水平軌道)であることが求められます。更に移動しながらの突きとなると、突きの軌道が上下に揺れ動かないよう、腰の高さを維持しながらの移動を要します(これがまた非常にムズカシイ)。
空手の技や動きは全てこのような物理的合理性のカタマリです。世間的なイメージとしてあるような気合いや根性の世界などでは決してなく、極めて物理的合理性が求められる理系向きスポーツなのです。

先生の教え

で、ここで冒頭の偉い先生の話です。
合理的な動作を求められる中、先生は言います。
「あなたが今やっているその動き、どうなったら理想なのか明瞭に定義できていますか。説明できますか。
「脚の向き、股関節の開き、筋肉のねじり具合、膝の位置、重心の位置、腕の角度、技の始動…。それぞれどうなっていれば理想なのか、そしてなぜそれが理想なのか理由を説明できますか。」

先生は更に言います。
「理想が明瞭に詳細に定義できているのであれば、私がいなくても一人で練習できる。理想に向かって練習すればいいんですから。たとえスランプに陥ったとしても、理想と比べてどう違うのか自分自身でチェックできる利点があります。
「逆に定義できていない内に練習するのは非常に良くない。なぜか。理想に近づいてるのか遠ざかっているのか判断できなくなるから。運良く近づければそれで良いかも知れないが、悪化した場合に悪化したことを自分自身で気付けない。更に悪化して悪循環に陥る可能性がとても高い。ゆえに理想形を描けてない状態での練習は、上達どころか逆に動作が悪くなる原因になる。練習しない方がマシ。」

このように、上達に向けて理想を明確に詳細に定義することの重要性を先生は説きます。
ちなみに先生のご指導もあって僕は空手道二段の獲得に至りました。

ここから得られること

2018年新年が明け、TwitterのTLにも新年の抱負が散見されます。「絵を上手く描けるようになりたい」「制作中のゲームを完成させる」「○○の技術を身につける」etc...。こうした様々な抱負や目標についても、空手の先生の教え、つまり「目標を詳細に定義する考え方」が活かせるのではと思います。

例えば「テストで90点以上とりたい」という目標があるとします。
その目標に向けて漫然と勉強するのではなく、

  • 出題範囲はどこか
  • どのような問題か、出題パターン等それぞれ全て列挙把握しているか
  • 各問題に対し、どう解答すれば正解となるのか
  • 難問は何に関するものか、その解答方法は
  • 各問題に対する、効率的な学習方法は
  • 苦手箇所の把握、及び対策は
  • 学習の障害要素(例えばゲームしたいネットしたい等の誘惑)への対策は

少なくとも以上を予め詳細に策定することが、目標達成に向けて肝要でしょう(よっぽど天才じゃない限り)。

僕の抱負

「クリーンアーキテクト(綺麗なソフトウェア設計をするエンジニア)として成果を出す」
……を一応抱負(?)としたいのですが、

  • そもそもクリーンアーキとはどのようなアーキテクチャを指すのか
  • テスト容易性、保守性、変更容易性、拡張性、疎結合性以外に目指す指標はあるか、そもそも全て達成可能なのか
  • クリーンアーキ設計する上での知識、知見を全て網羅しているのか
  • これらの知識知見、指標を踏まえた成果とは具体的にどのようなものか
  • 会社業務上出せる成果なのか

等々、お恥ずかしながら詳細策定が進んでない状態なので、全然エラそうなことを言えないのであります。
ですが、自分の強みや性格的特性とも併せてこれから策定を進め、着実に実行に移そうと思います。
まずは策定を第一のゴールとして進めます。

まとめ

目標達成のために必要なこと

  • 目標(理想)と目標達成に必要な事柄を明瞭に詳細に定義すること
  • その理由も併せて定義すること

世の中には様々なノウハウがありますが、まずはこれに基づき邁進していきたいと思います。